【読みもの】百色の青森 津軽びいどろを訪ねて

  • 百色の青森 弘前で津軽文化に触れる旅
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青森をつくる いろ ひと こと

『津軽びいどろ』の生まれた青森県の多彩な「いろ」と「ひと」と「もの」、そして「こと」を訪ね取材、土地の魅力を発信していくコンテンツです。今回は弘前をテーマとして、津軽文化の源流となる歴史や風土を巡る旅をご紹介します。前編は、春の弘前城を中心として、美しい桜色の風景とノスタルジックな街並みを散策する「城下町編」です。また、後編では青森三大ねぶたのひとつ、弘前ねぷたまつりの意外な歴史を紐解いていきます。

青森をつくること

弘前で津軽文化に触れる旅 前編 城下町編 弘前で津軽文化に触れる旅 前編 城下町編

弘前城の桜を中心に、
ノスタルジックな街を散策

雪景色に眠る時間を知る街ほど、春の訪れは感慨深いものとなります。見渡す限りの桜色に彩られて、あたたかな記憶が目を覚ます…美しい弘前の春へ出かけませんか。
弘前といえば、弘前城の桜、りんご畑、ノスタルジックな街並みが思い浮かぶ街です。けれどその風景は、偶然そこにあるわけではありません。桜が咲くことも、りんごが実ることも、歴史の残る街並みも、すべては文化の積み重ねの上に成り立っています。春の弘前を旅することは、ただ美しい景色を集めていくだけでなく、その背景にある「時」に触れることなのかもしれません。あたたかい光のなかで、過去と現在がやさしく重なりあう弘前。その情景をたどる旅が、ここから始まります。

春を待つ弘前城、桜が記憶を繋ぐ街へ

雪解けの水が濠を満たして、冷たい風のなかで、静かに春を待っていた弘前城。桜が咲くと城を囲む景色は一変して、まるで街全体が淡い光に包まれていくように華やぎます。
弘前城は津軽藩の城下町として栄えた弘前を象徴する歴史遺産で、いまなお暮らしと文化の中心として愛されています。旅の目的として人気の高い弘前城の桜は、一本一本、剪定や施肥、病害への対策など、長い年月をかけて人の手で守られてきました。弘前には「桜守」と呼ばれる専門の技術者がいて、木の状態を見極めながら、次の世代へと花を繋いでいます。弘前公園に咲く、ふんわりと花芽が豊かなソメイヨシノは、一般的な桜の寿命を大きく超えた立派なものばかりです。樹齢100年にもなる桜がこんなにもたくさん並ぶのは、日本中でも珍しい存在ともいわれています。また、弘前の人たちは毎年「同じ桜の木の下」で写真を撮り続けることもあるのだとか。桜守によって守られた桜は、記憶の橋渡し役にもなっているのです。
弘前城と桜を守る人々の物語は、過去記事「桜守が受け継ぐ、弘前公園の桜」で詳しく紹介しています。

武士の刃が秋の実りに。弘前とりんごの関係

弘前の文化に、りんごの存在は欠かせません。藩政時代、津軽氏十万石の城下町として栄えた弘前。この土地ではかつて、武士文化の象徴として刀鍛冶の技が磨かれてきました。そしてその技は、廃藩後に刃物鍛冶、農具づくりへと受け継がれていきます。
弘前で「りんご栽培」という新たな営みが始まった背景の一つは、優れた刃物文化が木の剪定に適していたからです。寒さが厳しく、決して条件の良い土地ではない津軽。それでも剪定の工夫や品種改良を重ねることで、弘前は日本有数のりんごの里となったのです。
『弘前市りんご公園』では、春に可憐な花が咲き、秋には赤く実った果実が枝をしならせて、一年を通じてりんごが身近にある風景を楽しめます。約80種、1,800本のりんごの木が植えられている公園では、人工授粉・実すぐり・もぎとりといった作業体験のほか、雄大な岩木山を背景とした園路を自由に散策することも。さらに、りんご畑の真ん中にはシードル工場『kimori』があり、りんごはもちろん、酵母など100%青森県産の原材料でつくられたシードルも味わえます。土地の風土と人の知恵、弘前の人たちの想いが溶け合った特別なシードルは、海外からも注目されています。

りんごから広がる物語は、過去記事「弘前の風景を紡ぐシードル」で詳しくご紹介しています。

桜の余韻を連れて、
「時」を訪ね歩く弘前散策

城下町から近代化を進めながら、いまなお明治期の建物や街割りを大切に残し続けている弘前。道を一本入るだけでノスタルジックな建物を見つけることができ、歴史文化を感じる街歩きが楽しめます。
桜を堪能したあとは、ぜひ街へ足をのばしてみてください。フォトジェニックなポイントもたくさんあるので、思い出作りにもぴったりです。
春には、庭園越しに望む岩木山と桜が重なって、格別の美しさに。賑わう公園のすぐそばにありながら、落ち着いた時間が流れる場所です。クラシカルな洋館でアップルパイや軽食が楽しめるカフェや、ふわふわのかき氷が人気を集めるギャラリーカフェも併設されています。

藤田記念庭園
近代の夢が息づく、和洋折衷が美しい庭園

藤田記念庭園は、明治から大正にかけて活躍した実業家・藤田謙一氏の別邸として造られた庭園です。弘前公園に隣接しながら少し高い場所に広がる庭園からは、弘前の街が見渡せます。
和館と洋館、そして日本庭園が一体となった空間は、近代弘前が歩んだ文化の象徴とも言えるもの。和の美意識と西洋建築の要素が美しく共存して、当時の人々が新しい時代をどう受け止めていたのかを感じさせてくれます。

歴史の面影を訪ねて歩く。

流れる水と風、肌に触れる光と温度
それらは過去と繋がっている。
在りし日に想いを馳せながら
新しい出会いを探して歩く。

スターバックス コーヒー 弘前公園前店
文化のなかでカフェ休憩

登録有形文化財である旧陸軍師団長官舎が、現在はスターバックスとして活用されています。かつて弘前市街は軍事施設の中心的な街として拡張工事が行われ、軍都として整備された歴史があります。戦後には、戦禍を逃れていたことから、残された施設は学校施設などとして活用されてきました。重厚な外観と当時の意匠を生かした内装は、建物そのものがそうした弘前の物語を感じさせてくれます。

大きな窓から望む桜並木は、ここでしか味わえない春の景色。歴史ある空間で過ごすひとときは、旅の記憶をより味わい深いものとしてくれます。また、青森県内の限定店舗で販売されている『JIMOTO Made 津軽びいどろ』も販売中です。商品ラインアップは、「TSUGARU」「AOMORI」「HIROSAKI」「GOSHOGAWARA」の4種類。「TSUGARU」は雪の白と新緑の緑、「AOMORI」は津軽湾と奥ゆかしさを表現した青&ねぶたの思いを表した赤、「HIROSAKI」は桜のピンクと歴史的建造物を表した茶、「GOSHOGAWARA」は立佞武多を代表する赤と黒&津軽鉄道の黄でデザインしています。

弘前市観光案内所
旅人と街、今と昔を繋ぐ場所

弘前市観光案内所は、観光地はもちろん、青森・津軽文化を幅広く知ることができる施設です。青森を代表する「ねぶた」の実物展示、江戸中期に発展した伝統工芸「津軽塗」の工程(40〜50工程)を目の当たりにできる展示、藩政時代に弘前八幡宮の祭礼として行われた京風の「山車」文化の展示などが並び、旅人と街、今と昔を、体感と知識で繋いでくれます。
木造洋風でルネッサンス様式を基調とした和風洋館「旧弘前市立図書館」も敷地内にあります。弘前に残る洋風建築のミニチュアもフォトジェニックです。屋外でのイベントも定期的に開催されていて、訪れるたびに新しい発見があるはずです。
りんご生産量日本一の街として、市内で提供されるアップルパイ約40種類を掲載している人気の「弘前アップルパイガイドマップ」も要チェックです。

ギャラリー

後編へつづきます。

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