【読みもの】暮らしによりそう花えらび前田有紀のFlower Story

前田有紀のFlower Story 前田有紀のFlower Story

繊細で優しいアレンジが魅力のフラワーアーティスト前田有紀さんが『津軽びいどろ』をつかうなら?
季節やシーン、テーマ別に分けて、花や緑で暮らしを彩るフラワーアレンジメントのアイディアを前田有紀さんにお聞きしました。第1回目となる今回は「リビングルーム」でのアレンジをテーマにお届けします。

前田有紀さん

フラワーアーティスト 前田有紀さん

元テレビ朝日アナウンサー。10年間テレビ局に勤務した後、2013年イギリスに留学。コッツウォルズ・グロセスター州の古城で見習いガーデナーとして働いたのち、都内のフラワーショップで3年間の修業を積む。「人の暮らしの中で、花と緑をもっと身近にしたい!」という思いから、Sudeley(スードリー)を立ち上げ、イベントやウェディングの装飾や作品制作など様々な空間での花のあり方を提案する。


フラワーベース×リビングルーム フラワーベース×リビングルーム

“リビングルームが
もっと好きになる花えらび”

暮らしのまんなかで、その家の物語がひとつに重なっていく場所、リビングルーム。例えば、知人宅を訪ねたときに一番記憶に残る場所でもあり、もし自宅に花を飾るなら、やっぱりリビングルームからかな?という方も多いかと思います。居心地がよく、集まると楽しく、帰ってくるとほっとする・・・季節毎に家具で部屋を模様替えするのは難しくても、フラワーベースとお花があれば、部屋の中で四季を身近に感じることも可能です。今回は“リビングルームがもっと好きになる”ためのフラワーベースとお花を、前田さんにアレンジメントしていただきました。

ひとり暮らしのワンルームだったり、家族で暮らす戸建てだったり。
ライフスタイルによっても、フラワーベースやお花の選び方が変わりそうですね。
前田有紀さん 前田さん

リビングルームって自由に過ごせる場所ですし、どんなふうに・だれと過ごすかによって、あわせたいお花が違ってきますよね。だから今回はリビングルームのONとOFF・・・のんびりするときの「いつも用」と、華やかに盛り上げたい「おもてなし用」のコーディネートを考えてみました。「いつも用」のフラワーベースには、爽やかでやさしい色合いの『紫陽花』を。「おもてなし用」には、カラフルなお花が引き立つ『フリル花器 ねぶた』を選びました。

花材 : ビバーナム キイチゴ バイモユリ アルストロメリア ピスタチオリーフ

“やわらかい雨の日”みたいに、やさしい時間をつくるお花

「いつも用」のお花を飾る『紫陽花』は、その名前の通り、
青森の海岸に咲く紫陽花をイメージした器です。どんなアレンジが似合いますか?
前田有紀さん 前田さん

透明なガラスに浮かぶ淡いブルーの重なりや、ときどきキラッと光る金箔が、まさに“雨に濡れた紫陽花”という佇まいですよね。やわらかい雨が降る初夏から夏にかけて、お家の中でも雨のやさしい雰囲気が愉しめる器だと思います。だから、ストレートに紫陽花をアレンジしてみました。紫陽花は海外でも人気で種類もすごく多いし、長持ちなうえドライフラワーになるものも多いので、普段使いにぴったり。単色でまとめてもお洒落ですし、あえていろんな色を集めても空間に映えますよ。紫陽花のような枝ものを入れることで、リビングでも屋外の気分だったり、自然の穏やかさを感じられたりするところも魅力です。

『紫陽花』はカタチが2タイプあって、雫のようなカタチの『長丸花器(紫陽花)』は花がすっと立つからコンパクトに飾れます。アレンジのポイントは、いろんな高さに花を置いて“タテのライン”をつくることです。今回は器の名前が『紫陽花』なので、雨の雰囲気を引き立たせてみました。純粋にインテリアとしても素敵なフラワーベースだから、反対色のイエローを入れて、器の存在感も際立つようにしています。
上に開いたタイプの『天開花器小(紫陽花)』はどの角度から見てもお花を愉しめるから、リビングテーブルやお部屋の真ん中に置きたいですね。紫陽花はボリュームのあるお花なので、ざっくり入れるだけでもサマになりますよ。角度によって見え方が変わるように、花火のようなアリウムシュペルティをアクセントにしました。

花材 : 紫陽花 アリウムシュペルティ

「いつも用」に選んだ津軽びいどろ

Another scene at Living

どの席から見てもキレイで、会話が弾む、おもてなしのお花

『フリル花器 ねぶた』は海外インテリアのようにカラフルなガラスつぶと、
職人の手仕事でつくるフリルが特長です。珍しいカタチですけど、飾るコツはありますか?
前田有紀さん 前田さん

フリルのおかげでいろんな方向に花を生けられて、テーブルのどの席から見てもお花が華やかに愉しめるアレンジになりました。お客さまを迎えたり大人数でテーブルを囲むときに、とっても役立つフラワーベースです。ガラスつぶがカラフルだから、どの色のお花をあわせてもしっくり似合いますよ。おもてなしのアレンジって難しそう・・・という方も、気楽に、自分の好きなお花を選べばOKです。ちょっと失敗してお花の長さがバラバラでも、動きのあるフリルがバランスを調整してくれます。今回は華やかで薫りがいいピンクのローズを使って、“会話を楽しみたい日のおもてなし”リビングルームをテーマにしました。

会話を楽しむテーブルなら、みんなの顔がよく見えるように、高さを抑えて横にボリュームを出したいですよね。『フリル花器 ねぶた』の小さいサイズは、まさにジャストサイズだと思います。フリルにお花をあずけることで横への広がりが自然とできるから、おもてなしに用意するような大きめアレンジでも使いやすいです。花材のバランス調整も簡単。ローズだけではボリュームをつくりにくいので、今回は横へ伸ばすイメージでタラスピオフアリムやスターチスをプラスしましたけど、フリルにぴたっと沿うから安定感がありました。
普段使いや少なめのお花を生けるときには、左右どちらかのフリルに寄せて、花を傾けたアレンジにするといいですよ。花材の量が少なくても、フリルのニュアンスがインテリアとしての存在感をキープしてくれます。

花材 : ローズ スターチス タラスピオフアリム ラナンキュラス

「おもてなし用」に選んだ津軽びいどろ

花のあるリビングから広がっていく物語をイメージしながら、フラワーベースにつけられた名前までストーリーのひとつとしてお花を組みあわせていく前田さんのアレンジ。器のカタチにあわせていけば、フラワーアレンジが初めての方でも素敵に仕上がります。今週末は、どんな風に過ごしたいリビングルームなの?を思い描きながら、お花を買いに行けたら「いいな」と思いました。

次回の「暮らしによりそう花えらび 前田有紀のFlower Story」は7月更新予定です。
テーマは「テラス」です。テラスや窓辺のテーブルに飾りたいアレンジメントをご紹介します。お楽しみに。